’08 2 April

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上記掲載の写真は同じ被写体です。左側はフラッシュ無しで撮りました。写真中央の白点が向こうの出口です。これは、ある陶磁器産地のトンネル窯の写真です。嘗ては、このトンネルをベルトコンベアが走り抜けると製品が焼き上がるという、量産華やかりし頃の花形窯です。現在、稼働していないことは言うまでもありません。

現在、地方産業の生産は大凡、落ちることはあっても決して上がることはありません。兎に角、生産高の下降を止めて横這いにするだけで奇跡に近いと言わざるを得ません。そんな中、生き残りを掛けての挑戦が続いております。この産地も昨年度より関わり始めました。

地方の産地には歴史があり、産業に関わる人々のプライドもかなりのものがあります。自分達のオリジナリティーを大切にという観点から、産地の伝統を大切にして開発に当たりたいと皆がおっしゃいます。では、大切にしなければいけない伝統は何なのかというと人夫々に考え方の違いが出て参ります。一社だけ相手にすれば済むのであれば比較的対応し易いのですが、地域全体の企業を相手となると対応は簡単ではありません。

必死に活路を求めてくる産地の経営者はどん欲ですが、どこか楽天的でもあります。その大らかさは喩えようもなく人を安心させますが、結果に対しては大らかとは参りません。それで長期計画が途切れもせずに継続しているものもあり、少しづつ成果が現われて来て海外進出まで視野に入り始めている産地もあります。

「継続は力也」という単純なストレンジアトラクタがそこにあります。

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